梅干から出る虫害除去の新技術
近年、和歌山県産の梅干からアカマダラケシキスイ幼虫が発見され、消費者の苦情が増加してきました。この原因は産地収穫時に従来の人手によらず完熟した梅の自然落下を地面に4mmのネットを敷き収穫する方法をとった時、幼虫の混入被害が発生します。また梅干は健康食品のイメージが強く農薬等の薬剤を極力少なくしたこともありました。
和歌山県果樹試験場は次のような農薬等の使用せず、中害を防ぐ画期的技術を発見しました。
- 傾斜地の地面に4mmのネットを敷き、地面より10cm浮かして、幼虫の寄生を防止する。
- 幼虫が侵入した果実は個別に水浸浸処理すると10分以内に8割の幼虫が果実から離脱し、30分では全部の幼虫が離脱しました。
- 多数の梅果実を処理する場合は果実が重なり合うため離脱時間がかかりますが概ね一時間で全ての幼虫が離脱します。
水浸漬による果実への影響は一時間ほどでは殆ど問題ありません。 |